引きこもると言うことは、自分以外に何も、動くものが無いと言う環境で過ごすと言うことである。現実には、魔法瓶の中にでも入らない限り、外界と完全に隔絶すると言うのは無理な話であり、更に言えばどんなに地底深く潜ったとしても中性子だか重力子だかいうものにたまに体を貫かれなくてはならないのだ。しかし観念的な話をすれば、人間には感覚なるものがあり、何かとものを認識するにあたり感覚の角度の内のみでなす必要があるのだ。常に世界に身を置くと言えど、自身が認識できる範囲は何と狭いことか!おお!と嘆くにつれ段々と自身の感覚が狭まりついには小さな毛布一つに包まっていても、その広さに驚くことになるのである。自分が感じる範囲であれば、自分が認識出来る範囲であれば、それは自分の王国であり、何人にも侵されることのない聖域であるという、立ち位置、このような変態的体勢を引きこもりと言う。世の中に引きこもりの多いこと。しかし翻って己自身を鑑みるに、これは引きこもりとも言えないような感覚の乖離を日々覚えているのであり、例を挙げるに闇夜に自分の足が動くのを見て吃驚するような、この身体的精神的不具合。もう、自分と言う世界の崩壊で。