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狂人日記 アーカイブ

2005年04月11日

んー

何かが足りない
何かが足りない
何かが足りない

くそ、三回も書いちまった。それくらい何かが足りない。1年ぐらい前であれば、誰かが「何かが足りない」とか呟いた瞬間に、「僕の場合、足りないのはおっぱいだ」とか呟きかえしちまう訳だが、と言うかその頃は別におっぱいは足りなくは無かったが、残念なことに現状としておっぱいが足りないのは確かであるけれど、それ以上に決定的に何かが足りていない。村上春樹的に言うと、「あるべき何かが損なわれている」
要はいろいろなバランスが僕のおっぱい以外の何かを損ない続けている訳なのだけれど、ええとこのエントリーで特に主張したいことはありません。

2005年05月17日

咳が止まらない

最近、日本語がおかしい。うまくしゃべれない。
多分ふじしが居ない間、あまりにもひとりで居すぎたんだと思う。
このまま、うまくしゃべれないまま、大好きなあの子に「好きです!」って言うことになってしまったとしよう。もし噛んじゃって「すっすすすす、、、すみません」なんて言ってしまったらどうしよう。うむ。ありえる。夜も眠れない。
と言う訳で、今日はベッドの中で告白の練習、寝入るまで。
好きです。
好きです。
好きです。

2005年05月20日

あーだめだ

ほんとにだめだ。
見捨てないで。

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2005年06月13日

認識と行動

僕は特に理由も無く、生まれて初めて一人でファミレスに入った。コーヒーは酷くまずく、冷房は効きすぎていて、ウェイトレスは象のように無神経だった。あるいはそれは、僕がただその一人でファミレスにいると言う状況に慣れていなかっただけかもしれない。その妙な感覚は、僕の現実的な認識能力に結構大きな影響を与えた。例えば、僕は水を飲むときに息を目一杯吸い込んでから飲み始めることに気づいた。それは水泳部に在籍していた時に得た水に対する本能的な癖のように思えた。また、パン屋再襲撃において彼らが食べる強奪されたビッグマックは、製造されてから30分以上経っている時点でその商品価値を失っており、彼らに対してかけられた呪いの本質は資本主義的には解けていないように感じられた。さらに、妙に値段の高いクラブハウスサンドを食べ終わった後、僕はある思考の流れと行動をして、そのことに奇妙な既視感を得ている自分を発見した。僕はその行動に関して、好きな女の子にメールでこう尋ねようとした。僕はこれこれこういう行動をしてしまったんだけど、これは君と一緒に居る時に見たドラマか何かに出て来なかったっけ。でもそれは完全に間違いだった。その行動は、先日その女の子自身が行っていたものだった。フィクションと現実の境目を判別出来ないことは、宿命的な認識能力の欠如であるように思えて、僕はすごく悲しくなった。

2005年08月17日

離人症

どうも最近疲れ切って車を運転する機会が多い。そんな時はよく離人症のような症状が現れる。ふと、感覚が解離し、助手席に座っている人間と話をしていても、全く実感と言うものが得られない。雲の上をふわふわと漂っているような、まるで夢の中を行き来しているような。それでも運転に支障が出るようなことは無く、僕はただ機械的に全ての操作を行っている。
昨日のことだが、短い睡眠の後ふじしのインテグラで人を送り、2,3の用事を済ませて、家に寄って荷物を取りそのまま学校へ向かった。数週間ぶりに運転するインテグラでもそれほどストレスは感じず、むしろフォレスターより低速トルクがある分運転は楽だった。少し色気を出して回り道をし、学校横に出る長い道の端から車を回した。そこで例の症状がやってきた。
人間と言うものは単純で、その原理が分からなくとも現象に呼称を付けるだけで意外と安心する。金縛りを睡眠障害と呼ぶようなものだ。僕のこれは厳密には離人症では無いのだろうけど(鬱病とかが複合して発症する場合が多い)、この所はとりあえずそう呼んで訳の分からない恐怖感を押さえ込むことに成功していた。
いつものように、ラジオのボリュームを上げて「これは離人症だ、これは離人症だ、これは離人症だ」と心の中で繰り返す。
いつもと違っていたのは、その直後、誰もいない筈の後部座席から聞こえてきた老女の言葉。
「  離  人  症  な  ん  か  じ  ゃ  な  い  わ  よ  」

2005年08月23日

練習1

「こめかみ指でこじ開けてたら意識飛ばしてカエルが現れた。あふれかえるパスタの山混ざっていく、混ざっていく、腐りかけだ。
意識飛ばして逃げるより」後半はカエルがうるさくて聞こえなかった。
私はさきほどから耳のないカエルに必死で話しかけていた。奴の口はとてもでかいのでとてもとてもてもてもうるさい。
「サファイヤと黒曜石がしじょうに与える影響を知っています。ローリンヒルはだからいけないのです」うるさい。
うるさい、うるさいそもそも、本来、カエルには耳があるはずだそれを記号化したイラストレータに全ての罪がある?あの出っ張りが耳では無く目となったために僕のうるさいと言う声が彼に届かないために今迷惑しているのです。
「ローリンヒルは」うるさいうるさいうるさい

練習2

不穏当な発言ばかりで恐縮ですが、qとtabを離さないジョブズをころします。いえ、ころしはしません方法としてはおふろに入っている時に(おふろはすきです)微弱な呪詛をジョブズに対して吐き続けるだけですなぜなら、アプリケーションを切り替えようと思ったら作業中だったアプリケーションを二つも!終了してしまっていたからです。emacs -nwなどとやっていてふいにC-x C-cなどとやってしまうと警告がでて反射的にyを押してしまう訳だが、それすらも、何の警告すらもなく消えてしまった、この残酷性は比類するものなしでしょうそもそもX11であれば警告があるのですが、今日はコピーアンドペーストを使用する為にapple純正謹製のterminal群を使っていたのです。
こういった、狂気をもてあそぶような行為には私としても若干心が痛む、のですがこれには深い訳があります。先日のことですがコップから滴った茶の数滴でパソコンが動かなくなりました。矮小で卑小な喉を潤す為だけに存在する哀れな飲み物の数滴で、性欲や、愛情や、知的好奇心や、その他根源的な衝動を満足させることが可能である家電製品である所のパーソナルコンピュータが動かなくなってしまったのです。つまり僕がどんなに素晴らしく他人を移動させることのできる人間であったとしても、何かの拍子に全て、根元から崩壊してしまうのでは無いかと言うような懸念の元に少しずつこの内なる狂気をうるさいうるさいうるさいうるさあり

2005年09月04日

引きこもると言うこと

引きこもると言うことは、自分以外に何も、動くものが無いと言う環境で過ごすと言うことである。現実には、魔法瓶の中にでも入らない限り、外界と完全に隔絶すると言うのは無理な話であり、更に言えばどんなに地底深く潜ったとしても中性子だか重力子だかいうものにたまに体を貫かれなくてはならないのだ。しかし観念的な話をすれば、人間には感覚なるものがあり、何かとものを認識するにあたり感覚の角度の内のみでなす必要があるのだ。常に世界に身を置くと言えど、自身が認識できる範囲は何と狭いことか!おお!と嘆くにつれ段々と自身の感覚が狭まりついには小さな毛布一つに包まっていても、その広さに驚くことになるのである。自分が感じる範囲であれば、自分が認識出来る範囲であれば、それは自分の王国であり、何人にも侵されることのない聖域であるという、立ち位置、このような変態的体勢を引きこもりと言う。世の中に引きこもりの多いこと。しかし翻って己自身を鑑みるに、これは引きこもりとも言えないような感覚の乖離を日々覚えているのであり、例を挙げるに闇夜に自分の足が動くのを見て吃驚するような、この身体的精神的不具合。もう、自分と言う世界の崩壊で。

2005年09月05日

世の中のみなさまに感謝の気持ちを忘れないようにしよう

来たよ根っからの根アカ発言。この頭の頭痛が痛い的表現、君はどうだいこの後悔。バックスペースが使えない(間違えた、appleではdelete keyだ)と言う制約のもと繰り広げられる超絶技巧の時間がやって参りました。嘘ですけど。
そんなサーバスペースの無駄的にお送りするのはこのエントリ、テーマなんてものは存在しねえあるのは"5分間"と言う制限時間だぜhere we ゴッ!
わたくし思うに感謝の言葉と言うのは極めて重要だ。ああ間違えた。言葉なんてどうとでもなる。すれ違い様ぶつかって、モノを落として拾ってくれて、ああ、ありがとう。落ちたものを見るとなんと血糊のついた包丁が!!!ちちちt!ちちち違うんですこれは違うんですう!!いや、ありがとう。よくわからない妄想ネギポワールドに着いて来てくれて。このように感謝に限らず、言葉なんて言うものはいつでも偽装されうる。それは何においても同じレイヤーで語ることの出来る、一種の集団的幻想である。男女関係における言葉や、当然ボディランゲージとしての性交を含められるのだが、某国における某国との契約関係、都合のいいドラマ紛いの反吐の出る形相。ああなんて恐ろしい。君らはみんなだまされて居るのだ。自分に対する自分の見せる悲しげな顔も、おまえさん、それはニセモノだろう?このようにして人間不信、果ては自己否定と言う精神はできあがるのである。感謝の気持ちなど、犬が食えば良い。

2005年09月08日

拒食は虚飾

えすぶぃじぃえすぶぃじぃとキーボードに向かって散々に打っておったら私は気が狂いそうになって爆発した。やれん、もうこれ、これはやれん、などと普段の様子からしてPCに向かい虚無のような文字列を打ち続けている私ではあるが、どうにも煮詰まって気がおかしくなる。やれやれと机を立ち、真っ白透明な建物から出て私はとんかつ屋へと向かった。かつ、かつは良いね、勝負に勝つ、己に克つ、なんとも素晴らしいじゃないか。店に入ると何やら異様な雰囲気だ。目の前に店員が居るにも関わらず席に案内する気配すら見せない。はは、お前は誰だ、本当に店員なのか、店員のコスプレをした店員なのか、いや間違った。あほのひとびとの「店員のコスプレをしてコーヒーショップに居座る」等と言うあほのことが流行っているのを鑑みて、私はいささか疑心暗鬼の上の空、極まりない。しかし店員は、ただ私の上を行くあほであっただけであって、手を挙げて呼び寄せるとやっとのことで「お二人さまですね、ご案内します」などと抜かしやがった。ああ忘れていた、ウランちゃんとごはん食べに行きました。席について注文をすると、何やらごまとすりばちを持ってきやがった。私は混乱の極である。狂い立てほやほやである。「ウラン様、今宵のあなたの美しさは、最早天の上、瞬く星々を合わせたよりもはるかに」と、茫漠なごますり能力を発揮し言明するなり、件の店員は「ソースの作り方はご存知でしょうか」などと抜かしやがった。はは。天井からはでかい提灯がぶらさがってるじゃん、被っとくか。はは。

2005年09月12日

深い酩酊状態とnujabesとiTunes(この日記は午前7時に書かれました)

そのまんまなタイトル・オブ・ダ・ダイアリィ。こんばんは僕ねぎしくんin0731@AM。投票だとか、映画だとか、夜光虫だとか、そんなこと関係無しに送るエントリ、誰も彼もが興味持つ例えばセックスなんて、フォーカスは別な所にあるんだよ今時の僕は。と言う訳でnujabesでiTunesで、G-forceだ。正しくはもうはっきり言ってgoogleで調べて欲しいよこの機能。そうだ詳しくは覚えていないけれども、僕の過去の所行winampにおけるものどもは全て過去のhtmlに保存されている訳だが、そんなものどこかに消えてしまった訳さ流れたゆたうドブ川のように。そうwinampにおいても、よく理解できてなかったframeshift、僕分かってるよかなり研究したよrenderは。timelineと出力から頑張って式書いたよね3次元に落とす為に。だけど本当によく分かってないんだ単位時間毎の描画関係を。ただblurかけるだとか、ただ数px移動するだとか、ただ1.002倍に拡大して回転するだとか。そんなのは朝飯前、楽勝なんだよ。でもどうやって「特定fieldにおけるサンプリングからそれを万華鏡のように展開し、estheticに描画するか」コレ、まさに永遠のテーマ。特に6角形の連なる曼荼羅、のような破壊力ある核兵器、のようなRAP、再現不可能七言絶句、大根役者。だからつまり全て世の中は行列変換とoutputスコアリングの世界に占められて、彼女がどこにいるかとか関係なく描画は思い通り、美しくあるべきなんだなこの儚い、吐きたく無い、吐瀉物で汚しておきたくは無い世界。

2005年10月23日

ピーターパンとウェンディ

脚が綺麗な女の子を、電車の中で見つけた。だけどその子、青の網タイツに、何だかピーターパンのようなよく分からないブーツを履いていて(この靴、どこかで見たなあ。誰だっけなあ。思い出せない。確かセックスしたことある女の子が履いてたと思うんだけど)赤くしっかりと塗り固められたチークやら、目の粗い上着やら、材質の分からないぬぼっとしたワンピースやら、もう不気味で仕方ない。美人なんだけどね、脚も綺麗なんだけど。下北沢で彼女がようやく降りて、入れ替わりに乗ってきたのはウェンディ。11歳ぐらいかなあ、僕の肩より身長は下で、都市迷彩柄のカーゴパンツに森林迷彩柄の肩掛けバッグ。まくられた袖を普通にもどしたら、手の先から30cmはありそうな男物のパーカー、紫のベースボールキャップ。PSPを一心不乱にやっていて、目がとても大きくて、髪の毛がさらさらとしていて、すごくかわいかった。だけど、ものすごく怖かった。僕は彼女が怖くて怖くて、本当に車両を変えようかと思った。それぐらい怖かったんだ。でもね、彼女はPSPを片手でプレイし続けながら、パーカーのポケットに手を突っ込むと、器用に干し梅の入った袋を取り出して、食べ始めたんだ。僕は思わず笑っちゃったよ、恐怖、雲散霧消。

2005年11月08日

狂った!狂った!

さて、狂人となってしまった俺はあろうことか深夜12時最寄りのコンビニへ向かう。店員は1人、関ジャニ系のイケメンだ。とりあえずエロ本のコーナーへ。みすぼらしい小さな爺さんが座り込んでエロマンガを読んでいる。「えっちなのはいけないと思います!!」俺は指差して叫ぶが爺さんは完全無視。悔しくなったので背後で三点倒立を行う。驚愕している店員と目が合うが爺さんと勝負中なので無視。頭が痛くなり倒立をやめ、手をばたばたと上下に動かしながら「好きだから!俺、大好きだから!」と叫びトイレに出たり入ったりを繰り返す。いささか飽きてきたので洗面所で靴に水を汲み、ごくごくと飲み干す。店員がこちらに向かってくる気配がしたのでものすごい勢いでコンドームを全て手に取り「会計」とボソっと言って店員に渡す。「・・・あ、ああ、はい」と言ってレジを打つ店員に、「あの・・・これ」と俺が顔を赤らめて差し出す紙片には、俺の携帯のアドレスが書いてあるのだが、店員は「は?え、俺、男っすよw」などと言って受け取らない。頭に来たので服を脱ぎ、「ミュータントタートルズ!」と叫んで店を出た。その5秒後、俺は店に再入店。「今ここに俺が来なかったか!?」「は、はい?」「奴はとんでもないものを盗んで行きました。あなたの、心です。では失礼」敬礼して外に出る俺。部屋に戻ってきてタバコ吸いながら考えたが二番目に遠いコンビニは400mは離れてるじゃねえか。めんどくせえ。

2005年11月20日

冷静に考えてみたら、ガストロンジャーを聞いても胸が痛まなくなったことに気がついた

冷静に考えてみたら、ガストロンジャーを聞いても胸が痛まなくなったことに気がついた。僕にはガストロンジャーと言う曲には幾つかの思い出がある。中でも、失恋をしたあとに63回も連続でガストロンジャーを聞いたことが、一番酷い出来事だった。実に、63回だ。とにかく僕はその後続いた幾つかの不幸のお陰で、エレファントカシマシのガストロンジャーを聞くことを止めてしまった。しかし、先日僕のフォレスターの中でエレファントカシマシをシャッフルで聞いていた時に、ガストロンジャーが流れ、僕はその価値観に全く違和感を持たない自分を発見してしまった。僕は自分だけが馴染んでいなかったその世界に、紅茶に混ぜられたミルクみたいにすっかりと溶け込んでしまっていて、ガストロンジャー自身と僕を切り離すことは全く不可能になってしまった。そんな僕を見て、1年前の彼女は「馬鹿みたい」と言った。よくわからないな。何が馬鹿なんだ?だけど彼女は結局僕のそばからいなくなっていて、その言葉の意味を聞くことはとっくにできなくなってしまっていた。やれやれ。

2005年11月23日

そこにある

ある朝目覚めるとそいつは枕元に立ってた。どう見ても精子だった。性染色体は確認できなかったのだが、便宜的にそいつのことを彼と呼ぼう。彼の登場には何の必然性も無かったので、僕はいささか唖然としていた。しかし、ゆらゆらと動く彼を眺めていても埒があかないと、僕にしては実効的な判断をし、とりあえず「おはよう」と言うと、彼はいささか居心地が悪そうに「おはよう」と言った。それから僕は彼の為に朝食を作ることにした。「君は結構、量を食べる方かい?」と聞くと、「精子にしては、食べる方かな」と、簡潔な答えが返ってきた。そこで僕は戸棚から400gほどパスタを取り出し、昨日買っておいたホールトマトの缶詰でソースを作って二人分のスパゲティを完成させた。無言のまま朝食を食べ終えると、彼は少し赤みがかっていた。
「赤く染まった精子って言うのは、何かの暗喩かい?」
「例えば?」
「例えば、そうだなあ、君が処女性を重んじる古風な精子であることのメタファーであったり、あるいは共産主義的精子であることを表現していたり」
「ちょっと待ってよ。共産主義的精子って言うのは一体何のことだ」
「さあ、思いつきでしゃべっただけだからね。多分、同時に卵子に突撃して一斉に受精したりするんじゃないのかな」
「そんなことをしたら、染色体数がおかしなことになるね」
「うん」
「せっかく減数分裂したのに」
「うん」
「まあでも、1億の精子が一斉に受精するなんて、ちょっと壮観だろうな」
「だね、あはは」
僕が紅茶の用意をする為に、コンロの前に立つと、彼が僕の背中に向かってぽつりと言った。
「僕は処女性を重んじる精子だ」
「へぇ。じゃあ処女の女の子とセックスした時にだけ、君は受精するんだ」
「うん」
「じゃあ、なかなか機会があるって訳でも無さそうだね。活躍のさ」
「そうでもない」
ふうん、と僕は思った。ティーバッグを入れた二つのマグカップにお湯を注いで振り返ると、彼はもういなかった。
僕はテレビをつけて、しばらく処女の女の子とのセックスについて考えてながら2杯の紅茶を飲み干したが、一向に一対のおっぱいがふわふわと現れる気配はなかった。世界は、そんなに上手くは出来ていない。

何で?

世界に羨むと言う感情は存在しない、と誰かが言う。ほう、と僕は言って、何も考えずにその格言を奥底、冷凍庫の片隅にしまって真空パック。ポリ容器の内側でかたかたと山羊が格言を食べる。かたかた、かたかた。じゃあ何が良いことなんだ、何が悪くて何が良いことなんだ。自問し、自答する。答はあぶくになって塩素と混ざる。ぶくぶく。で、25mプールを80往復ほどした僕、今帰宅。ぐるぐると気が狂った鸚哥のように回ってきたけれど、僕の脳みそもぐるぐると回ってしまったせいで、何も結論が出なかったのは最早当然でしょう。じゃあback to the basic, back to the base, back to the base, で、実効的な結論を出すとすると、秋葉台体育館の施設利用料は高すぎる。プールに400円、駐車場料金に400円、ここで切れる何かの縁、てなわけだよ君。800円も出して、誰が泳ぐものか。いやいや、冷静に考えろよ笑 セット2回分だろ笑 セット2回分だろ笑 セット2回分だろ笑 セット2回分だろ笑 れみふぁ逸らし奴隷に。
秋葉台プールは12/1から2ヶ月の改装に入るので、ご利用はお早めにどうぞ >スイミングピープル

2005年11月24日

音楽は素晴らしい

この近頃の僕の日常と言ったらどうだ。ただ無為なことを考え、時間を無駄にしているだけじゃないか!例えば、パスタを茹でている間に、煙草を吸おうかどうか迷っているうちに、いつのまにかアルデンテを遥か昔に通り過ぎた、ドイツの缶詰パスタのようなぺとぺとの代物が出来上がる。どう考えても、時間がすっ飛ばされたとしか思えねえ。俺は人間をやめるぞ。スクラッチ!頭が痛い。そうこうしているうちに例の彼女が帰ってくる。ふわふわとした語り口、仕込まれた毒。喋っていてとても楽しい、といった様相。僕はへらへらとして、何も聞いていない。まあなんでもいいや、一緒にお風呂にでも入ろう。ブチブチとボタンをはぎ取って湯船にどぼん、ぶくぶくぶく、ばたばたばたばた。っあー、僕は何をしているんだろう、と思い、風呂場の天井を見上げる。彼女がどこかへ行ってしまう気配がする。天井に付いている水滴の数を数えるのに倦んだ僕は、部屋のベランダ、3階から頭を下にし、飛び降りて死んだ。

何があろうと推敲なんてしてやらねー(笑)

さて、俺ことnegipo the groundcrawler 今から始まりますのは洒脱な喧噪だ
一回「韻」踏んだだけで満足して止めますんンなぜなら「飲」が十分だからさ俺の世界では。ハイだらけになったディスプレイ だけどミズクセイ こと言いっこなし!つまるところ俺anythingハイ
実際の話なんとなく人生ハイ
いつでもハイ
どこでもハイ
あなたはどう思う
俺精神暗黒街
恋をしている喜ばしきときも
俺anythingハイ
女のことで男はいつでもハイ

I'm always feeling ハイ
一転、一点気になることが無きにしも非ずだがここには書かない当然それはハイ
どうしてかってそれはもうvodkaに依る所が大きいでしょう
僕、もうどうしようもない気持ちのまま11時までやってるよくわからないスーパーにin
そこで買い求めるvodka yeah
帰ってフランスパン**マヨネーズ**なんとか油(つまりオリーブオイル)****skyyyyyy vodka
それは気分もskyyになると言うもので、anything high
すっとぱす時間、要するにそれは酒の力によるものが大きいとされているが、4分33秒をすっ飛ばすのはさしもの丈太郎も気が気ではないと言う具合で。すっかり出来上がったまま死ぬ程熱い風呂(埋める程熱い風呂)に入るとなるとそれはもう!僕ね、気づいたんだよね。つまり熱い、熱い風呂に入る際に本とvodkaを用意、ここで見極める人と動物の今際の際。もうなんか30分ぐらいトーマス・マンとげんしけんを読んだ際にね(途中で訳が分からなくなったのでより分かり易い本に変えた)もう心臓はぱくぱくと言うし、なにより頭がぷーって!ぷーーーーーーーーーーーーーーーって!!!!
こんな時にもタグを正確に打てるのを誰か褒めてくれるといいけど、そんなのお母さんしかいないしなあ。
いや、うちのお母さんマジ最高、マジ美人!ミス・家族!当たり前だ家族に女はかーさんだけじゃねえかごめんうそついた美人じゃないよ、そんなに。でも最近今風の化粧とやらを覚えたようで、割と見れるようになった!うん自慢のお母さん!でも訳の分からない買い物に付き合わせるのは勘弁してくれ!その生地はなんだ!厚切りポテトチップスじゃねーんだから!いつもありがとう感謝してるよありがとう母さん。
さてもう既に文章の推敲を放棄しました。酸い行為ってなんだ今現れた3回にも及ぶミス・タッチタピング。酸いゲロとかは今日は吐きません何故なら良好な酔い方をしているからです。ああ、過去の「殺人パンダちゃん」とやら言う気の狂ったわたくしのページは常にこのようなテンションで更新されていました。秒間4.5typingで押される、この、深い、不快な、テキスト文章。internet archiveでhttp://web.sfc.keio.ac.jp/~t01735yn/を検索するだけで、いつでも見ることの出来る膨大なぴっころぷよぷよ。わたくし頭をかきむしり、安いウォッカを携えて訥々と更新して参りました。彼我の差はただ一つ、gilbeysがskyyに変わっただけの話。俺が俺で無くなっただけの話。ああ、過去の僕は本当に自分を出していて偉かった。ああああははははは、ここで、神の意志を発表させて頂きます(笑)全員(笑)死刑です(爆笑)
開闢以来2000年を死刑宣告(大爆笑)世界の生命を(激爆笑)


死刑、宣告。

2005年12月15日

女の子

知り合いの女の子が二人、小さな足場の上で喧嘩をしていた。
どうにも収まらないようだったので、僕はその、自分の足場から2m程離れている小さな金網へと飛んでみたのだが、飛距離が足りず、落ちて死んだ。

蜘蛛

その蜘蛛は僕のことが好きなようで、のしのしと寝ている僕の体の上に登って来ては、必死に僕に対して何かを教えようとするのだけれど、残念ながら僕は蜘蛛語が理解できず、何も僕と蜘蛛の間に進展は無かった。次の日に僕の体に蜘蛛が登って来た時に、僕がその体を撫でようとすると、力を入れ過ぎてしまったのか、蜘蛛は体液を流れ出して死んだ。結局のところ、僕と蜘蛛が解り合える術は無いのだ。

2005年12月16日

スキスキスキスキスキッスキ

あ・い・し・て・る♪
一転して急転直下、このおかしなFMだかSMだかが繰り広げるネギポワールドについて、30分ばかり説明しようと思ったんだがやめた。そんなテンションのままオナニーでもして寝ようかと考えたんだけど、たまたまHIV人形が目に入ったので純粋な気持ちでオナニーができなくなりました!誰だこんなの注文したの!オレダァーーー!!その両隣には赤ちゃんと幼稚園児の生茶パンダ人形、その更に隣にはふじしの取ったぷよぷよがあり、その隣にはーーーーーーーーーーーー、さらにその隣には手作りのーーーーーーーーーーーーーーーーー、で、その上にはーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。なんで俺の棚には性欲を象徴するような人形しかねえんだ。下らねえ。つうかこんな作文中学生の時に書いたな。小松左京のパクリで。俺ってひょっとしてバカなのか?中学生脳か?進歩してないか?チンポがどうだって?ここで若い女性の処女性とオナニーの関係についてなら30分ぐらい語れる自分を省みる時間が15分ほど与えられました。諸君はその間過去に行ったテレフォンセックスについて自由に書いてね!それとこんな日記を、夜中に「俺は天才だ!」とかぶつぶつ言いながらニヤニヤ書いてる根岸に少なからず同情したほうが良い。

2005年12月22日

研究室で酔っぱらうとだめ

研究者は、一般的な意味で何かを研究している訳では無いのだが、誰かが彼の事を研究者と呼び出して以来ずっと研究者だ。彼自身もその呼び名を気に入っている。研究者の家にはよく友人が訪れる。研究者は彼らに研究の話をする。「れいおてた、やけてき、さらむすれ」ふむふむと友人たちは研究者の言葉に注意深く耳を傾ける。「れおてかみや、ばしくさま」「らあはまき、いちおきてけたすれ」「けたすれ」と言った具合に、議論が進行する事もある。彼の家には暖炉があって、その煙突から猿たちがやってくる。研究者は猿たちのことを嫌っていて、彼らがやってくるとほうきで追い払おうとする。しかし猿たちは「君たちはあまりに形而上的過ぎる」と言って、研究者とその友人のことをからかいながら素早く逃げ回るので、彼らがやってきた後はいつも研究者の家はめちゃくちゃになるのだ。猿たちが去った後、研究者はいつも思う。ああ、研究者でいるのも楽ではないなあ、と。

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2005年12月25日

18、19

「世の中、間違ってる」
強い酒を飲み過ぎて、気管を焼いてしまった彼はひゅうひゅうと喉を鳴らしながらそう言った。
「何故そう思う?」僕は言った。僕と彼は、今年起こった不幸な出来事ランキングを、二人でカウントダウンしていた。僕が僕に今年起こった2番目に不幸な出来事について語り、彼の番になった時に、彼は唐突に唾棄すべき現実に付いて唾棄したのだ。
「何故、僕の隣には女の子が居ない?」
「知らねえよ」僕は言った。いつもの事だと思った。
「何故、僕の両隣には女の子が居ない?」
「両隣?」
「そう、双子の女の子が」
双子の女の子?

僕は双子の女の子に好かれたことがある。二人とも同じゼミに所属していて、二人が僕を呼び出して、同時に僕にこう言ったのだ。「どっちか、一人を選んで」と。

僕はそう言うような話を彼にしたのだが、彼はsmirnoffをしこたま飲んでいたせいか、ずっと似たような事を繰り返し喋っていた。「双子の女の子と寝るのはきっと最高の気分だろうな。その同一性の中に、僕だけが見出しうる差異を、須く、掘り出してやるんだよ。性的な反応に限って言えば、人間はその深く隠し持った決定的な自己を表現し得るからな」僕は一卵性双生児の両方と寝た数少ない男性として、このような見解には幾つかの異議がある。僕は結局妹の方を選んだのだが、姉の方と後日、ふとした事で二人きりで酒を飲んだ時に、彼女はこう言った。
「私とあの子が、どう違うって言うのよ」
どこも違わない。何も違わない。僕は僕が決定し得る判断基準に於いて、女性たちをクラスタリングするのだから。僕が妹を選んだのは、妹が着ているトレーナーに書いてある番号が「18」で、姉の方が「19」だったからだ。結局僕はその晩に、姉とも寝た。そこには何の違いもなかった。隠し持った自己なんて、発見できなかった。それが、今年僕に訪れた最も不幸な出来事だった。

2006年01月10日

狂人日記1

悲しいアサシンが暗殺前日云々と言う歌を聞いたことにより僕が考えるこの世界の意味を繰り返し、繰り返し理解させようとすべく僕に笑顔で、にこにこと近づいてくる友人全員が暗殺者だと知りました。ここに、この周りにいる人間がもし笑顔であるとしたらそれは皆さんの、皆さん自身の世界を壊す、世界の欠片を欠損させる何かの黒い黒いものたちなのです。そのようなことに気づいた僕は布団に包まって温かな、一人の賑やかな世界を笑わない犬と、小人と一緒に過ごしていたのですがそこにやって来たのが悲しいアサシン。フランス映画がごうごうと鳴るリビングで彼女はゆっくりと僕を抱き締めてくれました。とても悲しくなった僕は次の瞬間に窓を開け八階から身を投げて無様に潰れて死んだ。

狂人日記2

「規定通りの動きをするのです」とその男が2年前に僕に言ったあと、僕は壁に向かい純然たる想いをぐるぐる、ぐるぐると螺旋状の単純な造形を描く事に費やしました。少し離れてそれを眺めるとまるでそれはなるとを入れ過ぎたラーメンのように見え、さらにもっと離れると狂人がぐるぐると壁に落書きを延々としたように見えたので僕はそのまま全力で壁に向かって走りぶつかって無様に潰れて死んだ。

狂人日記3

先日の上着はどうでしたか、と、うなぎが僕に言うのだ。僕はそれを適当に流しながら車に乗り込んだ。うなぎは勝手に助手席に乗り込んで来てしつこく、やはり上着の調子を聞く。そもそも僕は彼女から上着なんて貰っていない。何かの間違いじゃないのかと逡巡する間もなく、目的地に到着し、最早何も言わなくなった僕に対しうなぎは繰り返し繰り返し上着の調子を聞く。「あの上着はですね、実はDiorによるデザインを模倣して作られたものなんですよ。しかしながら材質は上質のうなぎの皮であって、その辺を盛り込む為にデザイナーは独自の工夫を凝らして、あの上着を作り上げたのですよ。根岸さん、着心地はどうでしょう。できるなら私が着てみたいものですよ。うらやましいなあ」うるさい。
研究室についてiBookを広げ、ターミナルを立ち上げてコマンドをいくつも打ち込む。エディタに映し出された文字を眺めている僕の耳元で、うなぎは相も変わらず間断なく喋る。「何と言っても皮が使われる事によって、その上着のうなぎ性と言うものが完全に補完されるのです。根岸さんがあれを着る事によって、メタファーとしてのうなぎが」うるさうるさいうるさしうるさいあい

2006年01月12日

狂人日記4

ナショナルFF式石油温風機が別荘にあって、親友のパンダマンスメアがそれをフォレスターに積んでくれたのでそのまま江ノ島まで爆走した。窓を開けて走ったら寒くて目と耳と口と鼻が取れそうなくらい痛かった。「目と耳と口と鼻なんて取れてもいいぜ」って叫びながらズギューン(疾走)。「本当に取れたら一番困るのはなんだい?」とパンダマンスメアが聞いてきた。「耳かなあ」大好きな人の声や大好きな音楽が聴けなくなるのは大変なことだ。「馬鹿だなあ、鼻に決まってんじゃん。女の馨しい鼻腔をくすぐるあの匂いをくんくん嗅げる鼻に決まってんだよ。」そういわれても僕はへえとしか思わない。するとハンドルの下の方で、「僕は取れてしまったら嫌だよ」と小さな声がした。「大丈夫だよ。君は大切に守ってあげるから」と僕が言った瞬間、パンダマンスメアの目がキラリと光ってその声の主を食べてしまった。「あの家に着けろ!あの家には暖房のないおばあちゃんが一人で住んでるんだ。」とパンダマンスメアが命令するので僕は泣きながらハンドルを切った。

狂人日記5

ライフワークをギャングスタ系MCと自称するその友人はしょっちゅうマリファナの匂いをぷんぷんとさせながら授業やサークルに出てくるのだが、僕が注意すると彼は「いやー、多分、ばれないよ。どうせ誰もクサの匂いなんか知らないし、うん」と屈託の無い笑顔で笑うのだ。そんな無垢な顔してギャングスタラップが出来るのかと問いたい所だけれど、僕はギャングスタラップになんて興味も無いし、彼のステージを見たことも無いので、実際の所彼がどれくらいスキルのあるMCなのかは知らなかった。
DJブースのある中規模のバーで開かれた彼の誕生日パーティで僕は初めて彼のライミングを耳にすることになった。その声は叙情的で、リリックは詩的で、フロウは情緒的で、DJが流すトラックはPete Rockなどジャジーなものが多く、どこにもギャングスタな香りは無かった。まるで詩的で上品なフランス文学を読んでいるみたいなステージだった。それが終わった後僕は彼に駆け寄り、とても良いステージだった、今後は君のステージは欠かさずに見に行くことにする、それにしてもどの辺がギャングスタ的だったんだろう、と聞いた。彼は、ゲストで来ていたステージ上のMCと今までレコードを回していたDJを拳銃で撃ち抜いて、この辺がだよ、と微笑しながら言った。

2006年01月13日

狂人日記6

あるいかかかかかてる
ぼくのまうえにあるいかかかかかかかかてる
くもが
おおきなくも。、くも。
イイ(・∀・)ワルイ(・A・)
ワルイ(・A・)くもあるいかかかかかかかかかかてる
午前、さんじ

:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D:D
こわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii
iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii

狂人日記7

手術が終わって3日目、僕は目を覚まし、起き上がって左腕を見るとそこにあるのが当然と言った体で性器がついていた。母親がやってきて僕の左腕に視線をやった。その目が表す感情は絶望そのものだった。彼女は手元のハンドバッグからキッチン鋏を取り出すと縮こまった僕の性器を切り落としたので、僕は出血多量で無様に呻きながら死んだ。

狂人日記8

基本的にフィクションを書いているつもりはないのです。何が肝要で何が肝要でないかを知ると同時に僕は何物に対しても寛容になれなくなったので、感覚を閉ざし、小さな和室に閉じこもって得られる情報を限定することで僕は傷つけることをやめました。その様なロマンチックな自傷行為がこれまでと同様に許されないことは、誰の目にも明らかではありますが、どちらかと言うとやはり2週間以上洗っていない水垢だらけの風呂桶にお湯を満たして手首を切った方が明確に僕らしい。そう結論づけた僕は灰皿に林立する40本程の吸い殻を全て口に含み、誰もいない6畳の部屋で吐瀉物にまみれて無様に窒息して死んだ。

狂人日記解説

・語尾を丁寧語、最後だけ強調にするのは2002年頃のテキストサイト"ときめきメモ"のパクリ。最後の一文だけ文体を変える手法は、もうちょっと前に2ch創作文芸板で確立していた。
・mixiに書いてるわけわかんないのは町田康。町田康最高。

(追記)
"ときめきメモ"じゃなくて"ケムマキ"だったみたいだ。よくわからん。
そしてご本人のblogを見つけた
と思ったら絶筆してた。ウ〜(ブーイング)
と思ったら復活してた。イエ〜(発狂)

2006年01月14日

狂人日記9

近所に住むトモエさん7歳と公園で遊んでいました。時間は午後5時で、季節は冬です。真っ暗になった公園の中、煌煌と周囲を照らす一本だけの街灯の下に缶を置いて、缶蹴りをしていたのです。二人きりで缶蹴りをすると言うのは、いささか不思議な気分ではありますが、やってみるとこれがなかなか楽しい。僕とトモエさんは汗だくになりながら、延々と缶を蹴り続けていました。
僕が缶を蹴り飛ばして「かちー」と言うと、トモエさんは僕の向こうずねを蹴り飛ばしてこう言いました。
「もうやめやめ!全然勝てないんだもの!」
「わかりました、だけれど、やっぱりもう一回やりましょう。次で僕に勝ったら、トモエさんに良いものをあげますよ」
「なあに?良いものって」
僕はその問いに答えずに、身を隠すべく公衆便所の方に向かって走りました。トモエさんはしばらくぶつぶつ言っていましたが、やがて缶を拾って来て、街灯の下に置きました。そして十数えました。
「いーち、にーい、さーん、よん、ごー、ろーく、しーち、はーち、きゅー、じゅー」
数え終わった瞬間に缶が爆発して、トモエさんは沢山の肉片となりました。僕は散らばった臓物の隙間に挟まった缶の欠片を蹴り飛ばして「かちー」と言った。

狂人日記10

「みーたーん、おっぱいすき?」
「おっぱいすき」
散々煮詰まってくると会話も終わってくる。オミクロンでのみーたんとの会話の内容も最早手の付けられないモザイクのかからなさで、終いにはすぐ隣で寝息を立てている女の子にいたずらまで始める始末。当然小道具は冷凍庫に入っていた陶器製のギリシャ神。勃起した零下2度の性器がいたずらに最適だ。やがてうーうーとうなりながら起きた女の子は一言「死ね」と言ってから何かを印刷し、部屋の外に出て行った。
「完全に失敗でしたね」残念そうにみーたんが言った。
「うん」
「勃起したチンコに超ビックリ!片付けようとして触ったら冷たくてアウチ!!なんて、すごく高尚なダブルトラップだと思ったんだけどなあ」
「まあ全部あの子の寝起きの悪さがいけない」
「たーしかに」
「あとおっぱいがいけない」
「たーしかに」
「きっとあのおっぱいには何か仕掛けがあると思うなあ」
「ああそうそれそれ、俺ずっと思ってた!あのおっぱいを触ると何かオモシロイヤラシイ罠がずどーんって!」
「何だよオモシロイヤラシイ罠って。乳頭を触ったらトラバサミがばきゃーんってか?」
「それだあ!俺確かめてくる!」
そう言ってみーたんはどたどたとオミクロンから出て行った。きっとトイレか何かだろう。
その後5分程アブストを手直ししていた僕は、少し逡巡してから煙草を吸いにエレベーターへ。そうしたら廊下の真ん中、右手をトラバサミに挟まれて血まみれでごろごろ転げ回るみーたんが。

2006年01月15日

狂人日記11

パンダマンスメアが待っているというので、藤沢にいこうと小田急のホームへと繋がる階段を昇ろうとしたら、階段の側面に「くだり↓」の文字がみえた。気にせず10段程昇るとまた「くだり↓」このあとに待っていることを想像してしまって頭が痛くなった。「くだり↓」「くだり↓」「くだり↓」「くだり↓」「くだり↓」ああやっぱり。超頭痛い。頑張ってホームに到着したところで、僕の脳みそは蕩けて、涙と鼻水が止まらなくなった。両手で耳を塞いで、その場にうずくまってしまった。ズッキューン☆ガーガーガーガーガー!ドックン!プッハア!「僕、また生えてきたよ」

2006年01月16日

折角酒を飲んだので狂人日記12

しんやと深夜、コンビニに行った際に「そう言えばあいつ、水が欲しいって言ってませんでした?」てな訳で、僕としんやは、深夜のコンビニでヴォルヴィックを買って、彼女に分け与えたのでありました。そうしたら彼女、「あら、ヴォルヴィック?ワタシ発泡したクリスタルガイザーしか飲めませんのに」などと言って、100円しかお代を、渡してくれないのです。僕は24歳、君は19歳と25ヶ月、パシって来ただけでも相当の貢献をあなたにしているのに、その冷たい言葉は一体何たることか。僕は何だか段々昏い気持ちになってきまして、そしてささやかな復讐を誓いました。幸い彼女は僕にしょっちゅうPerlの質問をぶつけてきます。その時に、何か、致命的なミスでもした振りをして彼女のファイルを全て消してしまえばいいのです。ふふふふふ。そうしたらまあ、30分もしないうちに質問をされた訳で、ああ、それはですね、この行を書き換えればいいんですよ。僕はファイルの読み出しを適当に書き込み設定に直しまして、ファイルハンドルのcloseの直前でたった一行"0"と書き込むように致しました。これで、彼女の今まで構築した約2000個のフラットファイルは全部フラット、間違いなし。うふふふふふふふ。僕がへんてこな笑いを上げている横でシェルスクリプト、彼女がqsubで実行しましたら、彼女、ぽこぽこぽこと少しずつ消えて、いなくなってしまった。

2006年01月17日

結婚する

僕は色々な女の子に結婚について質問をしてきたように思う。ある子は25歳で結婚すると言い、ある子は28歳までに結婚すると言った。何故そのように限定された年齢を示すことが出来るのかと聞くと、「まあ、大体それくらいには結婚してると思う」なんて感じの非常に適当な返事がいつも返ってきた。それでも、彼女たちはかなり明確に結婚に対するビジョンを持っているようだった。多分、僕は付き合っている最中の女の子にその質問を投げかけたことは無い。僕と結婚していると言う場面が全く思い浮かばないと言うような曖昧な笑顔を、あまり見たく無かったからだ。
僕には、僕が女の子と結婚をしている場面が全く思い浮かばない。子供は何人、いつ作る、家はどれくらいの広さ。みんなが活発に意見交換をする間に、必死に想いをめぐらせても、特定の女の子の顔が頭に浮かぶ訳では無いし、小さな男の子を抱き上げている自分の姿も想像できない。容易に想像がつくのは、僕が離婚する場面だけ。きっと僕の奥さんは、僕にポータブルテレビを投げつけて、下を向いて微動だにしない僕を罵倒する。しばらく沈黙してからため息をついて居間を出て行く。
子供はいない。

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2006年01月18日

デメリット

packageを宣言しておいてから基礎的なサブルーチンを幾つかあらかじめ構築、最近お気に入りのGOTOメソッドを平文で使い、見事なスパゲッティコードを書き切った後デバッグ作業へ。何せ、癖で書いた再帰関数以外はほぼ全てGOTOしまくり。for(keys %c)でなくwhile(my($a,$b) = each %c){}でコードした部分で全部バグが出る。大体添字のインクリメントなんて使うからいけない。シンボリックリファレンスの多重ネストで構築した構造体がぴこぴこと音を立てて増えていく。正しいsystem関数の使い方が呼吸をする前に僕のblessした変数が編隊を組んだトラックに乗って行ってしまった。

忘却/風邪

1月の夜、外は寒い。喫煙しながら手を擦り合わせて暖める。オミクロンの正面の灰皿が配置されたスペースで、たにさえかは「多忙ガール!」「turbo girl!」などと昼間考えついた決めゼリフとポーズを披露している。その姿は滑稽でとても素敵なのだけれど、いかんせんテンションが低すぎて全然気の利いたコメントを思いつけない。乾いた笑いを浮かべながら思案していると、コテージから彼女が呼んだ後輩が歩いてやってきた。いつもと比べると幾分小さくなった気がする。そして少し臭う。「こうも残留が続くとやってらんないっすよ」と言う彼の言葉には覇気がない。それでもまあ、彼とたにさえかの間では定番化しているジョークなどを続けていると、多少は元気になってきたようで、僕は安心してコーディングに戻った。
「あそうだ、ねぎぽさーん」彼が言った。
「なーに?」
「よく馬鹿は風邪引かないって言うじゃないですか、あれ何でだと思います?」
「ああ、えーと、馬鹿だから、風邪を引いたことに気付かない、とか?」
「いやそれもあるんですけーどー、俺が最近気付いたのは違うんすよ、馬鹿な奴ってすぐ物事を忘れたりするじゃないですか」
「うんうん」
「馬鹿の度が過ぎると、自分の身に起きた結構重要なことまで忘れちゃうんですよ。例えば風邪」
「あーなるほど、つまり、風邪を引いて死にかけたこととかも忘れちゃうのか」
「そうそうそう!いやー、俺こないだバイト先で最近風邪引いてないなーとか言ったらですね、先輩が『お前、一ヶ月ぐらい前に大風邪引いてごろごろ転げ回ってたじゃん』って。まあ俺自身が立派な証拠っすよ−」なんて言って、彼、腐臭のする息を吐くので、僕とたにさえかは顔を見合わせた。何しろ、彼、馬鹿の度が過ぎて、先月自分が死んだことも忘れてしまった。

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2006年01月21日

ひょっとして何か成し遂げた気でいるんじゃねえだろうなあ?

でたらめな落書きの嵐に大音量の雑音
次の瞬間には真っ白な空間に完璧な静寂
これが幾度となく、 そして 徐々に 小刻みに 繰り返され
私の 精神は 完全 に こわ れ る すん ぜん だ っ t a

2006年03月04日

そう言えばいつからか

携帯電話を通して送受される情報に何の期待もしなくなった。
メールだとか、電話だとか、あるいはチャットソフトだとか、そういったものを用いたコミュニケーションに昔は不可思議なほど依存していた。時間があれば会話のログを眺めていた。今ではそれらの流れる情報は、週に何度か入ってくるbiomailと同じような扱いだ。交わされるメッセージは空虚で、その先にある肉体的な接触のみが何らかの重みを持つ。多分だけど。
精神を食むような事柄はいつでも携帯のメールや電話がトリガーだった。衝撃的な言葉はいつでもこの小さな機械から発せられた。多くの人々は面と向かうと正直になり難いし、僕に至っては病的なほど直接的なコミュニケーションで本音を言わない。そうして漏れだした何かを、いつも酔っぱらって誰かに発信していた。
そんなのは、糞だ。
うん。
糞だ。
当たり前のことだけれど、言いたいことがあれば面と向かって主張すれば良い。
特に無ければ、へらへら笑ってやり過ごしていれば良い。
訳も無く苛つけば、それと分かるように不機嫌な態度でいるべきだ。
少なくとも、家に持ち帰って全く関係ない誰かに当たったりするのは、本当に間違ってる。

そう言えばいつからか2

携帯電話を通して送受される情報に何の期待もしなくなった。糞だ。当たり前のことだけれど、電話だとか、言いたいことがあれば面と向かって主張すれば良い。
衝撃的な言葉はいつでもこの小さな機械から発せられた。うん。交わされるメッセージは空虚で、言いたいことがあれば面と向かって主張すれば良い。そんなのは、そういったものを用いたコミュニケーションに昔は不可思議なほど依存していた。うん。交わされるメッセージは空虚で、電話だとか、へらへら笑ってやり過ごしていれば良い。
メールだとか、いつも酔っぱらって誰かに発信していた。特に無ければ、へらへら笑ってやり過ごしていれば良い。精神を食むような事柄はいつでも携帯のメールや電話がトリガーだった。多くの人々は面と向かうと正直になり難いし、糞だ。
精神を食むような事柄はいつでも携帯のメールや電話がトリガーだった。多分だけど。そんなのは、そういったものを用いたコミュニケーションに昔は不可思議なほど依存していた。多くの人々は面と向かうと正直になり難いし、その先にある肉体的な接触のみが何らかの重みを持つ。
時間があれば会話のログを眺めていた。
多くの人々は面と向かうと正直になり難いし、へらへら笑ってやり過ごしていれば良い。衝撃的な言葉はいつでもこの小さな機械から発せられた。そうして漏れだした何かを、いつも酔っぱらって誰かに発信していた。そうして漏れだした何かを、僕に至っては病的なほど直接的なコミュニケーションで本音を言わない。
うん。
衝撃的な言葉はいつでもこの小さな機械から発せられた。そうして漏れだした何かを、電話だとか。

2006年03月19日

しかしまあ

今なら気の狂った文章がいくらでもかける気がするけれど、そんな時に限って書くのはES。

僕は基本的に決定論に生きる人間だ。就職活動をしている今も基本的にお金は労働の対価としてではなく空から降ってくるものと信じているし、女の子は歩いていれば自然に声をかけてくるものだと思う。どちらかと言うと苦労無く育てられたことで、このように単純な観念の中で生きていることを許されているのだが、現実がどうあれそう言った観念は僕のようなスポイルされた子供にとって言わば信仰のようなもので、不変かつ不可侵なのだ。そう言う村上春樹的なことを助手席の女の子に向かって話していたら、彼女は当然のごとく絶句した後、僕のことをなじりはじめた。
「だって、ねぎぽさん。それっておかしくないですか?現実、現状を把握しているならば、その信念のようなものには無視できない矛盾が生まれますよね。前に秋葉原でバイトしたことがあるって言ってたじゃないですか。あれは労働に対する対価的なものじゃないんですか?今日私をデートに誘っているのは私が為した何かの勘違いですか?」
「いや、現実との対応がどうと言う話じゃないんだ。僕はとにかくそう言う捉え方をするんだよ。銀行口座にお金が入ってきたら、それは空から降ってきたもの。隣で君が寝ていたら、君は自然に僕のベッドに入ってきてくれたもの。全ての幸せなことは自然に産まれたことにしておいた方が美しいじゃないか」
「なんか、そう言う決定論的な世界に生きていることはすごく悲劇的なことなように見えますよ。ねえ、例えば、状況が許せばねぎぽさんは人を殺しても、それは誰かによって仕組まれた幸せのタネみたいなものだと思っちゃうんですか?」
僕は声を出して笑った。「全然幸せじゃないでしょそれ」
「それは、そうですけれど」
「とにかく、そう言う方向性でものを考えると思うな。これは決まってたことだし、まあ、仕方ない、と。大して悩みすらしないかもしれない」
「なんだかチャップリンの映画みたいな話。なんでしたっけその映画」
「"殺人狂時代"でしょ。僕見たよ、昨日」
彼女は、へえ、と言って、自分の思索に入り込んだ。僕は彼女を眺めながら一時停止無視を繰り返していた。次の瞬間に右側から猛スピードで突っ込んできた前方不注意のトラックに車ごと潰されて二人とも死んだ。

2006年03月27日

メルヘンと非現実について

「結局の所、ねぎぽさんには現実感が無いんですよ」
と、彼女は言った。いささか唐突だったが、要するに先ほどまで討論されていた"僕には何が足りないのか"と言うテーマに対する彼女なりの結論が、僕の現実への把握力におけるリアリティの欠如であると言うことだった。僕は「なるほど」と気の無さそうにつぶやいて、それ以上誰かがこのテーマに対する所見を述べようとするのを封じようとした。
別に現実の把握なんてどうでもいいじゃないか、ふん。と僕は思う。空から金、ベッドに女だ。それが僕にとっての現実であり、そのようなメルヘン的な世界に生きることは非常に楽しい、みんなメルヘンの国に来れば良い、と真剣に思っているのだ。僕はあくまで現実世界の上に薄く覆い被さったメルヘンと言う薄布を通して、それを把握しているのだ。決して非現実世界に捕われて帰って来れない訳じゃない。決して僕の周りを薄布が覆っている訳じゃない。ただ世の中を楽しく生きようとしているだけだ。そうだ。
僕はそのように自分の現状について意味無く考え込んでいたが、いつの間にか現れた巨大な鰐の顎に左腕を砕かれて、「非現実だ」と呟いた。

2006年04月26日

W41CAから投稿してみる

僕が寄付した1000円で3人の子供が病気から救われ、ともすれば食糧不足で10人が死ぬという事実がある。それでも僕は今日も無表情に寄付を行うのだ。ちゃりんちゃりん。

ほにゃららにかこつけて

他人の誕生日にかこつけて暴れ狂い死んでしまう。花見にかこつけて暴れ狂い死んでしまう。
何やら1行目でオチてしまっているようだが、僕はこのほにゃららにかこつけてと言う字面が大嫌いである。ほにゃららにかこつけてなんちゃら。なんちゃらは、ほにゃららとは独立な行動であるにも関わらず、さながらほにゃららに従属してますよー、僕は君のことが大好きで、君無しでは生きてはいけませんよーと言った、欺瞞的な奴隷根性が透いて見えるようなのだ。そんなのはつまらん、もっと好き勝手にやってしまえば良いのだ。僕は、暴れ狂い死んでしまう。これで良いではないか。

2006年05月08日

澱みの底

その部屋は暗く、家具らしい家具と言えば中央に白いソファーと、正面の壁に巨大な液晶テレビが一つ置かれているだけだった。テレビには、20年程前に撮影されたと思われる古いサッカーの試合が映っていた。僕は何かの罠の気配を感じ取って少し慎重になったが、30秒ほど思案して諦めた。突然ソファーが爆発したり、鋭利な刃物が飛び出したりしないことを願いながら、ゆっくりとそれに腰掛けて、目の前で展開している試合に意識を集中した。試合は赤いユニフォームを着たチームが2対1で勝っていた。
腰を落ち着けて数分して、僕は奇妙なことに気がついた。流れる音声が伝える試合は相当の喧噪に包まれているのだが、映し出されるスタジアム自体には観客がただの一人もいないのだ。では、この歓声は誰があげているのだろうか。試合の実況を含めた音声は正確に試合の状況を反映しているし、誰かが音声のみを差し替えたと言う訳では無さそうだ。僕は気づくと唐突にこの場所に放り出されていたので、何者かの意思か、または観念的な何かによってこの正体不明の現象が起こっていることに間違いは無かった。僕はややあって原因の追求を諦めて愛情と性欲のなりたちや不定愁訴が女の子にもたらす影響について考え始めた。本来愛情は性欲を従属要素として持ち得るが、性欲は当然それのみでも成立するし、また性欲が愛情を引っ張ると言ったような逆説的な状況も起こり得る。同様に不定愁訴を訴える女性が持っている愛情なり憐憫なりと言ったものも、逆に不定愁訴自体や、彼女たち自身の人格のようなものまでをも支配する。それは愛情ではなく性欲と呼ぶべきなのかもしれない。性欲が支配するその人格は、人格と呼べるものでは無くなっているのかもしれない。赤い連中が一点追加し、ゴールを決めた選手はディスプレイの中で虚空に向かって手を突き出していた。観客の不在は非常に不気味だった。あるいは観客達は最初から居ない訳では無く、20年の歳月と共にひとりひとり居なくなってしまったのかもしれない。僕はそのまま人格の不在性がもたらす効果と、一ヶ月程前に性交渉を持った不定愁訴を煩う女の子の人格について考えていたが、仮面をつけた二人の女性がそっと部屋に入ってきて、思考は中断された。僕はソファーから立ち上がって、見覚えのある二人の身体付きからそれぞれが誰であるかを思い出そうとしたが、結論が出る前に二人が放った9mm口径の弾丸が着弾し、僕の脳味噌は吹き飛ばされて壁に豚のような色の幾何学模様を描いた。

2006年06月24日

否認

京都の中心街でパスタを啜りながら、久しぶりに会う女の子と話をしていた。ひとしきり結婚観や友人たちの動向と言ったような、この年代の男女が話す平均的な話題を語り尽くすと、待ち合わせをした時の緊張が薄れて親密な空気が漂い始めた。
二人で白ワインのデキャンタを飲み干して一息ついていると、彼女は唐突に「ねぎしくんて、避妊とかしなさそうだよね」と言った。
避妊?
一体全体何故今頃になって、避妊の話なんかしなければならなくなったんだろう。僕はそんな事無いよ、と型通りの否定をして、にこにこと水を飲んだ。その晩にしたセックスでは避妊をしなかった。翌朝になって一人起きてシャワーを浴びながら、避妊をしないセックスをした後特有のざわざわとした胸騒ぎと戦った。こう言う時に女の子はどう思っているんだろう。やはり、ざわざわとした不安を打ち消そうと、にこにことするのだろうか。そしてやっぱり誰かに避妊に関する話題を出すのだろうか。僕も誰かに避妊に関する話題を出すべきだろうか。そんなことを考えながら必死に安物のソープで身体を洗うのだが、どれだけ洗っても自分自身の精子の臭いが取れない。ごしごしと、何時間も身体をこすっているうちに、僕は摩耗してすっかり消えてなくなってしまった。

2006年08月07日

ヘアピン

女性とは頭部から始終ヘアピンを落としながら生きる生き物らしく、ベッドサイドやら台所やら、果てはトイレの中にまでヘアピンを残して去って行く。ヘアピンの値段と言うものは我々のような愚鈍な生き物には理解出来ないので、とりあえず落とし主が現れるまで保管しておくのが身の為であると判断した僕は、部屋のサイドテーブルに専用の容器を用意してそれらを集積し続けている。
転居準備に家具を処分していると、その下や裏から大量のヘアピンが発見され、僕の可哀想なヘアピン倉庫は一杯になってしまった。映画に飽いて暇になった僕はそのヘアピンを一個一個頭に着けてへらへらと笑う。全部を着け終わると僕の頭は気の違った老科学者のように逆立った。2時間後、ヘアピンを頭に着けた事をすっかり忘れたまま待ち合わせ場所に車を着けると、乗り込んできた女の子はいつにも増して味わい深い表情をした後、僕の頭に着いたヘアピンを無言で一つずつ引っこ抜いた。ぷつん、ぷつん。

2006年09月16日

コテージの二階で目が覚めた。昨晩最後に見た夢はいつもの歯がぽろぽろと抜け落ちる奴で、気味が悪い。一般的には歯に関係した夢と言うものは、自身の不安や恐怖が具象化したものであると言われるので、ああ、そう言う状況なのだなと何となく納得するに至る。少し作業してsubwayに昼飯を食べに行く。すると口中、右奥でごろりとする感触がある。トイレに立って鏡を見ると、右の奥歯の奥から二番目、見事に半分以上が欠けて、ぐらぐらとして抜けかけだ。一体どのような恐怖、不安に冒されれば、かような状況になると言うのか、何故自分に自覚が無いのか、不思議でならない。